はじめまして、旅する保険プロです。
「がん保険に入っているから、万が一のときも100万円や200万円のまとまった一時金が出るから安心だ」
そう信じている方に、今日は少し耳の痛い、しかし絶対に知っておかなけない現場のリアルをお話しします。
これは、私がセカンドオピニオンの相談をお受けする中で出会った、あるお客様の本当に切ない実話です。
そのお客様は、数年前に別の他社(大手保険会社)の営業マンに勧められるがまま、「これさえ入っておけば、がんは一安心ですよ」と言われてがん保険に加入されていました。しかしある日、健診で初期のがん(上皮内新生物、いわゆるステージ0)が見つかります。
幸いにも超早期発見で、簡単な手術をすれば完治すると医師から言われ、お客様はホッと胸をなでおろしました。 tenderly「大変だったけど、あの時入った保険から一時金が100万円出るから、これで今後の治療費や仕事を休んだ分の補填にしよう」と、その保険会社に連絡をしたのです。
しかし、電話の向こうから返ってきたのは、あまりにも冷酷な言葉でした。
「お客様、大変申し訳ありません。今回のがんは『ステージ0』のため、規約によりお支払いできる一時金は10分の1の【10万円】となります」
がんと診断された恐怖と戦い、やっとの思いで手続きをしたお客様は、その場にへたり込んでしまいました。
「がん保険なのに、がんと診断されて、なぜ10分の1しか出ないのか…」
セカンドオピニオンで私のところへ藁をもすがる思いで相談に来られた時のお客様の絶望した表情を、私は今でも忘れることができません。
■ なぜ「ステージ0」だと1/10に削られてしまうのか?
これが、がん保険に潜む最大の罠です。
がんには、周囲の組織に深くしみ込んでいく「悪性新生物(一般的ながん)」と、転移の可能性がほとんどなく、表面の膜の段階にとどまっている「上皮内新生物(ステージ0など)」の2種類があります。
昔のがん保険や、今でも一部の割安ながん保険では、約款(細かいルール)の中に「上皮内がんの場合は、基本給付金の10%(または20%)しか支払いません」という制限が、小さな文字で書かれているのです。
売り手は「がんになったら100万円!」と大きく宣伝しますが、この「ステージ0の減額ルール」については、サラッとしか説明しないケースが本当に多い。これが現場でトラブルが絶えない原因です。
■ プロが教える「失敗しないがん保険」3つの定義と見分け方
では、これからがん保険を選ぶ人、あるいは「今のがん保険を見直したい人」は、何を基準に選べば失敗しないのでしょうか?
医療の現実を知るプロとして、私は以下の「3つの定義」をクリアしているかどうかで見分けることを強くおすすめしています。
・定義①:ステージ0(上皮内がん)でも「同額支給」されること
見分け方の基本中の基本です。パンフレットの隅々を見るか、担当者に「上皮内がんでも、通常のがんと全く同じ金額(100%)がもらえますか?」とストレートに聞いてください。「同額支給」と明記されているものが、今の時代のスタンダードであり、本当の安心です。
・定義②:一時金が「複数回(できれば年 1 回無制限)」もらえること
がんは一度治ったと思っても、再発や転移のリスクと長く付き合う病気です。昔の「一生に1回きりしか一時金が出ない保険」は今の医療には合いません。2回目以降の再発でも、通院治療が続いているなら毎年まとまったお金が出る仕組みになっているかを確認してください。
・定義③:「診断」だけでなく「通院・治療ベース」で出るか
今の先進的ながん治療は、入院ではなく「働きながら通院で抗がん剤治療や放射線治療を受ける」のが主流です。入院日数に関係なく、特定の治療を受けた月ごとに定額が支給されるような、現代の医療実態に即した特約がついているかが重要です。
■ 道具(保険)の強さを知っておくこと
ステージ0とはいえ、がんはがんです。患者さんが受ける精神的なショックや、仕事を休むなどの生活への影響は、ステージに関係なく大きなものです。それなのに、いざという時に「1/10です」と言われる理不尽は、あってはなりません。
保険という道具は、万が一の時にあなたと家族を守る盾です。その盾が「どこまで守ってくれるのか」を、元気な今のうちに正しく知っておくこと。
もし、今お持ちの保険証券を見て「私のは大丈夫かな?」と不安になったら、不要な特約を削り(引き算)、本当に必要な守りを固めるために、一度信頼できるプロの意見を求めてみてください。
あなたの流した大切な汗(保険料)を、1円も無駄にしないために。賢い選択眼を、一緒に養っていきましょう。

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