こんにちは、旅する保険プロです。
私は30年間、保険やマネープランの現場で数多くのお客様のリスク管理やお悩みに向き合ってきました。
60代・70代を迎えてセカンドライフに入り、NISAや資産の取り崩し(生活費の補填)をスタートさせた中で、このような不安を感じたことはありませんか?
「もし今、リーマンショックやコロナショックのような大暴落が起きたらどうしよう…」
「株価が下がっている最中に資産を取り崩すと、一気にお金が減って底をついてしまうのではないか?」
資産形成期(20代〜40代)の暴落は「安く買えるチャンス」になりますが、資産取り崩し期(60代以降)の暴落は資産寿命を縮める原因になります。
結論からお伝えしましょう。
リタイア後に暴落が起きた時の鉄則は『定額取り崩しを一時ストップし、あらかじめ準備しておいた「現金クッション(生活防衛費)」から生活費を出して耐えること』です。暴落した投資信託を安値で売るのを防ぎ、相場が回復するまでの2〜3年間を現金で耐える仕組みを作っておけば、資産の枯渇を防ぐことができます。
今回は、リスク管理の視点から、暴落に負けない取り崩しルールと資産の防衛術をお話ししましょう。
1. なぜ取り崩し期の暴落はリスクが高いのか?(シーケンス・リスクの罠)
取り崩し期に暴落が起きると、資産の減少スピードが加速する構造的な理由があります。
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【定額取り崩し(毎月〇万円売却)の注意点】
■ 株価が上がっている時
・基準価額が高いため、少ない口数を売るだけで希望の金額が手に入る(資産へのダメージが少ない)。
■ 株価が暴落している時
・基準価額が下がっているため、同じ金額を得るために「大量の口数」を売却しなければならない。
・安値で大量に売ってしまうと、その後に株価が元に戻っても「売ってしまった口数」は戻らないため、資産の回復力を失ってしまう。
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このように「運用の初期段階で暴落を食らうと資産寿命が短くなるリスク」を、専門用語でシーケンス・オブ・リターン・リスクと呼びます。
2. 暴落を乗り切る「3つの取り崩しルール」
このリスクを防ぐための具体的な防衛策は以下の3つです。
ルール①:「3年〜5年分の現金クッション」を別に確保しておく
- 投資信託とは別に、60代・70代は「生活費の補填用現金」を銀行預金で3年〜5年分確保しておきます。歴史的に見て、株式市場は3年〜5年あれば元の水準へ回復することがほとんどです。
ルール②:相場が大きく下がったら売却を一時ストップする
- 「直近の最高値から20%下がったら取り崩しを一時停止する」などの自分ルールを決めておきます。停止している期間は、用意しておいた「現金クッション」から生活費を出して相場の回復を待ちます。
ルール③:「定額」ではなく「定率取り崩し(例:年4%)」を活用する
- 毎月「10万円」と決めて売る(定額)のではなく、「資産残高の4%」と決めて売る(定率)手法に切り替えます。大手ネット証券の「定期売却サービス(定率指定)」を使えば自動設定が可能です。株価が下がれば売却金額も自動で減るため、投信の叩き売りを防げます。
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【プロのワンポイントアドバイス】
・暴落が起きた時は「慌てて売却ボタンを押さない」のが最大の防衛です。リタイア期は「暴落時に売らずに耐える現金枠」を持っておくことが、長く安心して暮らすためのポイントになります。
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3. 暴落時に気をつけたい「2つのNG行動」
- パニックになってすべての資産を売却(狼狽売り)してしまう
- 「これ以上減るのが怖い」と底値ですべて売却してしまうのは避けましょう。損失が確定し、その後の相場回復の恩恵を受けられなくなります。
- 現金 closedクッションを作らず、全資産を投資信託に回してしまう
- 生活費のすべてを投資信託の売却に頼っていると、暴落時に売らざるを得なくなります。60代からは「投資信託(リスク資産)と現金(無リスク資産)」の配分調整が重要です。
まとめ:現金という防波堤を作って安心して過ごそう
60代・70代の資産運用は、「増やすこと」以上に「暴落が来ても生活を壊さないこと」が大切です。
- 暴落時の生活を守る「3〜5年分の現金クッション」を確保する
- 大きく下がった時は売却を止め、現金から生活費を補填して相場回復を待つ
- 取り崩しは「定率売却(〇%)」を活用し、賢く資産寿命を延ばす
正しいルールを作っておけば、相場が荒れた時でも落ち着いてセカンドライフを楽しむことができます。ぜひご自身の資産配分を見直すきっかけにしてみてください。
人生設計や金融・保険における最適解は、就職・結婚・子育て・住宅購入・定年退職・再雇用など、ライフステージの変化とともに変わっていくものです。一度決めた設定に縛られず、ご自身の状況に合わせて柔軟に見直していきましょう。
「自分の手持ち資産で何年分の現金クッションが作れているか確かめてみたい」「定率取り崩しの仕組みをもっと詳しく知りたい」など、疑問や気になる点がございましたら、ぜひコメント欄にお気軽にお書き込みください。
皆様のご質問やご意見が、他の方の疑問を解決するヒントにもなります。どうぞ気軽にお声がけください。
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