はじめまして、旅する保険プロです。
「親が施設に入ったので、実家が空き家状態になっている」
「相続した実家を、ひとまずそのままにしている」
今、日本中でこうした実家の管理に関するお悩みをよく耳にします。固定資産税や片付けのことは気に揉んでいても、多くの方が盲点になっているのが「火災保険」です。
「ずっと昔からの火災保険を払い続けているから、万が一火事になっても大丈夫」
そう思い込んでいるなら、少しだけ注意が必要です。
結論から言うと、誰も住まなくなった実家を「住宅用の火災保険」のまま完全に放置していると、将来的に万が一のことが起きたとき、保険金が正しく支払われないリスクが出てきます。
ただ、「親が施設に入った瞬間、すぐに保険が出なくなる」というわけではありません。
今日は、プロが空き家の話を聞いたときに真っ先に確認する、実務における本当の境界線をお話しします。
■ 境界線は「また戻る家」か、「もう戻らない家」か
まず、一番大切な基準をシンプルに整理しておきましょう。
親御さんが施設に入所されたり、長期入院をされたりしても、それが一時的なもので「将来的にまた自宅に戻ってくる予定」のうちは、今の火災保険のままで大丈夫です。定期的に通って空気の入れ替えや管理をしていれば、すぐに問題になることはありません。
本当の境界線は、「もう誰も戻ってくる見込みがなくなり、完全に生活の実態がなくなったとき」です。
家財も処分してしまい、いつでも売れる状態にしたり、賃貸の「募集だけ」をして誰も住んでいない期間が長くなったりしたタイミングです。
火災保険の世界では、人が暮らす「住宅」と、だれも住まない「ただの建物(空き家)」とでは、保険の引き受けルールや保険料の計算方法が全く異なります。
この変化を保険会社に伝えないまま放置してしまうと、いざ火災が起きたときに「現在の正しい状態でお手続きされていませんでしたね」ということで、保険金が削られたり、最悪の場合は出なかったりする原因になってしまうのです。
■ 「他人に貸して、誰かが住む」ならどうなる?
ここでよくお客様から、「じゃあ、誰かに住んでもらうために家を貸すなら、住宅用のままでいいの?」というご質問をいただきます。
結論から言うと、他人に貸して「誰かが自宅として住む」のであれば、一戸建てであってもマンションであっても、物件のルールとしては「住宅用」のままで間違いありません。店舗や事務所のような扱いにはならないので、そこは安心してください。
ただし、「保険会社への連絡(内容変更の手続き)」は絶対に必要です。
「自分が住む家」から「他人に貸す家(賃貸)」に変わることで、事故が起きたときの保険金の支払われ方や、大家さんとしてセットすべき特約(借主からの賠償に備える特約など)が変わるからです。誰かが住むから大丈夫、と手続きを忘れてしまうと、やはり万が一のときにトラブルの元になってしまいます。
■ すべての時間において「任せて良かった」という充実感を
私たち代理店は、お客様の環境に変化があったとき、先回りをしてこうした「目に見えない落とし穴」を未然に防ぐために存在しています。
日々の何気ない暮らしの中でも、環境が大きく変わる転換期に直面したときも。すべての時間、すべての位置において、お客様が「この代理店に任せておいて、本当によかった」と心から思える充実感を提供すること。
今の生活の実態に合わせて、常に正しい内容で保険を整えておくことは、プロとしてお客様の信頼にお応えするための、大切な基本です。
保険という目に見えない商品を通じて、私たちが本当に守りたいのは、建物そのものだけでなく、あなたとご家族の「日常の平穏」なのです。
ご家族のライフステージに変化がありましたら、ぜひあなたも、信頼できる代理店に一度相談してみてくださいね。

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